「バユ・ウンダン・ガス田開発事業」からの石油分初出荷について
〜「ダーウインLNGプロジェクト」が本格始動〜
東京ガス株式会社
東京電力株式会社
平成16年3月30日
東京ガス株式会社と東京電力株式会社は、「東京・ティモール・シー・リソーシズ社」を通して、ガスの開発・生産から、パイプライン輸送、液化まで手がける「ダーウィンLNGプロジェクト」に参画しておりますが、その中のガス開発・生産事業(「バユ・ウンダン・ガス田開発事業」)において、本年2月10日より先行的に生産を開始した石油分(コンデンセート*)339,742バレルを、本日アジア市場向けに初出荷いたしました。
バユ・ウンダン・ガス田は、東ティモール南岸沖合250km、豪州ダーウィン市沖合500kmの位置にあり、石油分約4億バレル(コンデンセート・LPG)と天然ガス約3.4兆立方フィート(約1,000億m3;LNG換算約8,000万t)の埋蔵量を有しております。今回の石油分初出荷により、開発・投資の段階から早期かつ十分なリターンが見込まれ、商業的成功に向け大きく一歩を踏み出すこととなります。
今後は、本年5月にLPGの初出荷も予定されており、アジア市場向けのコンデンセート・LPG供給基地となる本プロジェクトに大きな期待が寄せられています。また、天然ガスについても、パイプラインや液化プラント(LNG生産能力:年352万トン)の建設が順調に進んでおり、2006年第1四半期中には、東京ガス(年100万トン、平年度ベース)および東京電力(年200万トン、平年度ベース)に向けてLNGの出荷が開始される予定です。
両社は、本プロジェクトへの参画により、既に開始している自社船によるLNG輸送事業とあわせ、ガスの開発・生産から液化、輸送、さらに電気事業ならびにガス事業での消費に至るまでLNGチェーンに一貫して参画することになり、両社の安定的かつ経済的な燃料・原料調達にも寄与するものと考えております。
今後とも両社は、東ティモール・豪州両国政府および関係州政府、ならびにコノコフィリップス社、エニ社(伊)、サントス社(豪)、国際石油開発鰍ニともに、本プロジェクトの更なる成功および発展に向けて努力してまいります。
以 上
*コンデンセート:超軽質原油の一種であり、主としてガソリンあるいはナフサ、アロマ等の石化原料生成に用いられる。
<別 紙>
【ダーウインLNGプロジェクトの概要】
ダーウィンLNGプロジェクトは、コノコフィリップス社(米)が中心となり、「バユ・ウンダン・ガス田開発事業」、「パイプライン事業」、「液化プラント事業」の3事業を行うもの。各事業への参画比率は下記比率に準拠。
東京ガスおよび東京電力のバユ・ウンダン・ガス田開発事業の参画形態は、10.08%の開発権益を持つ「東京・ティモール・シー・リソーシズ社」に対する1対2の割合での共同所有形式。
グループ(親会社)
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比率
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コノコフィリップス(米)
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56.72%
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エニ(伊)
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12.04%
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サントス(豪)
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10.64%
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国際石油開発(日)
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10.53%
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東京電力(日)
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6.72%
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東京ガス(日)
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3.36%
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【コノコフィリップス社の概要】
・2002年8月に独立系石油・ガス会社であったコノコ社とフィリップス社が合併してコノコフィリップス社誕生。(本社:米国テキサス州ヒューストン)
・米系石油・ガス会社の中では第3位(従業員約57千名、総資産約800億米ドル、2002年末現在)。
・東京ガス・東京電力が購入しているアラスカLNGプロジェクトの70%権益保有者・売主。
・「東京・ティモール・シー・リソーシズ社」の前身であるフィリップス・ペトロリアム・ティモール・シー社(Phillips Petroleum Timor Sea Inc.)は、バユ・ウンダン・ガス田に10.08%の開発権益を有するコノコフィリップスグループ100%所有の会社だった。
【バユ・ウンダン・ガス油田概要】
位 置: 豪州・東ティモール共同石油開発海域内
豪州ダーウィン市沖合500km、東ティモール南岸沖合250km
埋蔵量: 天然ガス 約3.4兆立方フィート
石油分(LPG・コンデンセート) 約4億バレル
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