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業務用高効率固体酸化物形燃料電池(SOFC)発電システムの実用化に向け共同開発を開始
東京ガス株式会社 このたび共同開発を開始するシステムには、東京ガスと京セラが発電試験に成功した低温作動横縞形セルスタック*1を使用いたします。このセルスタックは、東京ガスが設計した低温作動横縞形電極構造を、京セラが有する筒状平板形状セルの材料技術・製造技術により開発したもので、両社において発電評価試験を行なった結果、750℃で設計通りの発電性能が得られました。この構造は、一本のセラミック基板上に複数のセルを焼成するため、少ない本数での高電圧作動と量産時の低コスト化を可能とする画期的な構造です。 SOFCは発電効率が高いため、業務用市場の中でも熱に比べて電力使用量が多いお客さま(コンビニエンスストア等)向けのコージェネレーションに有効な発電システムとして期待されており、日本を初め、北米や欧州各国においても積極的な研究開発が行われております。 東京ガス・京セラ・リンナイ・ガスターの4社は、この新しいセルスタック構造とリンナイ・ガスターがガス機器の開発・製造で培ったシステム化技術を活用することにより、業務用高効率SOFC発電システムの早期実用化が可能であると判断し、共同開発の実施に合意いたしました。 今後は、この共同開発を通じて製作した試作システム*2をベースに耐久性の向上と低コスト化のための開発を実施し、平成19年春の商品化*3を目指します。 東京ガス・京セラ・リンナイ・ガスターの4社は、環境性・省エネ性に優れたSOFC発電システムの開発を通じて、地球環境の改善に貢献する新しいエネルギー供給システムを提供してまいります。 *1 低温作動横縞形セルスタックの特徴 従来のSOFC(Solid Oxide Fuel Cell)システムは、1000℃という高温で作動しますが、熱自立運転を行うことの難しさや高温で使用可能な材料の制約もあり、実用化にはより低温での作動が求められています。東京ガスの持つ横縞形SOFCのシミュレーション技術、低温作動化に関する材料設計技術と、京セラの持つ筒状平板形状SOFCセルの材料技術、成形技術、焼成技術の活用により、横縞形SOFCの作動温度の大幅な低温化(1000℃→750℃)に成功し、かつセルスタック1本当たり約10Wの出力を確認しております。また、今回の横縞形セルスタックは、一枚のセラミック基板上に複数のセルを焼成する構造であるため、セル間の接続に関する製造工程が省略可能であり、かつ一枚のセラミック基板で高電圧が得られることにより、低コストとなる構造となっております。
*2 試作システム
以上
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