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離れた場所からでも検査が可能
低コストな携帯型遠隔ガス検知器を商品化

東京ガス株式会社
広  報  部
平成15年11月13日

 東京ガス株式会社(社長:市野紀生)は、アンリツ株式会社(社長:塩見昭)および東京ガス・エンジニアリング株式会社(社長:廣岡武機)と共同開発を行い、レーザーを利用した携帯型遠隔ガス検知器を低コストで商品化することに成功しました。この遠隔ガス検知器は、半導体レーザー光の吸収現象を利用しており、離れた場所からメタンおよびメタンを含むガスの漏洩の検知を可能とするものです。上記開発3社は2001年8月に世界で初めて携帯型遠隔ガス検知器(商品名:レーザーメタン検知器)の商品化に成功しており、現在、この商品(現行機種)はガス事業者を中心に国内で計49台が使用されています。
 今回商品化した新機種は、部品数の低減や表示の簡略化等により、現行機種に比べ大幅なコストダウンを達成すると共に、反射板とともに用いることで検知可能距離を5倍以上に伸ばすことも可能となりました。なお、この新機種は、11月27日に秋田県総合生活文化会館(秋田市)で開催される「都市ガスシンポジウムアネックス」において展示されます。


レーザーメタン検知器(新機種)外観


■開発の背景
 通常、都市ガスの漏洩検査は、検査箇所に半導体式や水素炎イオン化式などのガス検知器を近づけてガス濃度の測定を行います。したがって、天井裏や床下などの狭い場所や天井付近で、漏洩箇所を発見したり、ガスが溜まっていないか確認したりする場合、ガス検知器を近づけるのに長時間を要していました。このため、作業性、保安などの観点から、離れた場所から漏洩を検知できる遠隔ガス検知器の開発が望まれていました。
 2001年8月、上記3社は「レーザーメタン検知器」の商品化に成功しました。これにより、従来のガス検知器では苦労していた遠隔での漏洩箇所発見作業や安全確認作業を瞬時に行うことが可能となり、ガス設備および作業者の安全性がいっそう確保されることになりました。一方で、現行機種は機器導入コストが高いためコストダウンを熱望されていました。


■レーザーメタン検知器の検知原理
 天然ガスの主成分であるメタンは、ある特定の波長の光(赤外線)を吸収することが知られています。「レーザーメタン検知器」はこの現象を利用してメタンを高速かつ高感度で遠隔検知します。検知器から検査したい場所(標的)に向って赤外線の半導体レーザーを照射すると、このレーザー光線はガス配管や天井、地面などの標的で乱反射しますが、検知器は乱反射光の一部を受光します。このとき、レーザー光線がどのくらい吸収されたかを計算することにより、メタンの遠隔検知を行ないます。

■新機種開発のポイント
(1)大幅なコストダウン…構造の一体化や簡素化による部品点数低減や組み立てコスト低減により、約60%もの大幅なコストダウンを実現しました。
(2)標的として反射板を使えば、検知距離を50m以上に伸ばすことができます(オプション機能)。
(3)軽量・コンパクト…現行機種では回路部と光学部の2筐体から構成されていました。新機種ではこれを小型軽量化し、1筐体としました。その結果、片手による持ち運びと操作が可能になりました。


<現行機種新機種比較表>

 

現行機種

新機種

装置構成

光学部(手持)+回路部(肩掛)

光学部・回路部を一体化(手持)

質量

4.3kg

1.3kg

長距離検知

不可能

可能※(オプション機能)

希望小売価格

290万円

120万円

遠方に設置(または作業者が保持)した反射板を標的とすることにより可能


■レーザーメタン検知器の特長(現行機種と新機種で共通)
(1)遠隔で高速かつ高感度のガス検知が可能…通常の標的であれば、検知距離1〜10mで検査が簡単にできます。
(2)ガラス越しの検査が可能…屋外から屋内へガラス越しにレーザーを照射することにより、鍵のかかった部屋の漏洩検査を屋外から行うことができます。
(3)操作が簡単…検査したい場所にレーザーを照射するだけですので、複雑な操作が不要です。

■今後の予定
 製造をアンリツ株式会社、販売を東京ガス・エンジニアリング株式会社が行います。
2003年11月受注開始、2004年2月納入開始を予定しております。開発3社では、出荷総数3000台を目安に、国内外への普及拡大を図っていきます。

以上

(参考)

<東京ガス株式会社>
本 社:東京都港区海岸一丁目5番20号
代 表:代表取締役社長 市野 紀生
電 話:03(5400)7675(広報部)

<アンリツ株式会社>
本 社:神奈川県厚木市恩名1800
代 表:代表取締役社長 塩見 昭
電 話:046(296)6507(広報IR推進部)

<東京ガス・エンジニアリング株式会社>
本 社:東京都新宿区西新宿三丁目7番1号新宿パークタワー18階
代 表:代表取締役社長 廣岡 武機
電 話:03(5322)7505(機器・開発営業部)


(適用例写真)
   
     高所の漏洩検査             ガラス越しの漏洩検査

 

 

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