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ペットボトルを置くだけで簡単チェック!
可燃物検知装置の開発

東京ガス株式会社
株式会社テックジャム
平成15年11月12日

 東京ガス株式会社(社長:市野紀生)と計測機器開発・販売の株式会社テックジャム(社長:迫田博文)は共同で、ペットボトルなどの容器に入っている液体が引火性液体か否かをふたを開けることなく瞬時に判別する装置を開発しました。

◆開発の背景
 昨今の不安定な国際情勢を反映し、テロリズム等による公共交通機関などへの破壊行為が懸念されています。このような状況において航空機などへの危険物の持込みを未然に防止する目的でX線検査などを含む様々な検査手段が講じられていることは周知のとおりです。特に、外国における地下鉄での可燃性液体による大惨事の例にもあるように、比較的入手容易なガソリン等の液体をペットボトル等に入れて機内に持ち込むケースに対する懸念が指摘されています。しかしながら、空港などでの液体の検査においては時間のかかる化学分析が現実的に不可能なため、結局目視や臭気等による確認に頼らざるを得ませんでした。

 そこで、液体あるいは蒸発したガスを容器の蓋を開けてサンプリングすることなく、単に装置に置くことによって(直接液体に接触することなく)数秒以内に容器内部の液体を判別する装置を開発しました。

◆製品の特徴
(1)極めて簡単な操作方法
 検査のための特別な技能を必要としないため、乗客自らが容器を装置に置くことによって検査が可能。したがって、飲みかけの容器から液体をサンプリングするなどの過剰な負担を乗客に与えずに検査可能。
(2)安全性の高い装置
 本装置は電気的な手法により判別を行っており、X線などの放射線や化学物質など取り扱いに注意を必要とするものを全く使用しない。
(3)メンテナンス費用の抑制
 装置には可動部や取替えの必要なパーツを全く使用しておらず、メンテナンスのコストもほとんどかからない。
(4)人件費の抑制
 検査のための追加的な人件費の発生を最小限に抑えることができる。同時に検査装置において、しばしば必要となる始業前の調整作業等も不要。


◆検知可能な液体の種類

検知可能な可燃性液体の例

検知されない液体の例

ガソリン、工業用アルコール、灯油、シンナー等

ジュース、コーラ、水、ビール、日本酒等



◆製品の仕様

製品名

SFLD−201

寸法(W×H×D)

38.0×28.5×28.5 cm

重量

10Kg

電源

AC-100V

検査可能な容器のサイズ

280-2000 ml

 

(写真)試作した装置の外観


◆今後の展開
 国土交通省および大手航空会社の協力を得てフィールドテスト等を実施し、今年度中の実用化を目指します。なお、本装置は11月18日からギリシャのアテネで開催される航空セキュリティー関連の国際会議「AVSEC WORLD 2003」にて発表を予定しています。


以 上



<参考>

1.東京ガス株式会社の概要
(1)本 社:〒105-8527 東京都港区海岸1-5-20
(2)設 立:1885年10月
(3)資本金:1,418.4億円
(4)代表者:代表取締役社長 市野紀生
(5)事業内容:ガスの製造・供給および販売、ガス機器の製作・販売およびこれに関連する建設工事、冷温水および蒸気の地域供給、電気供給事業
(6)お問合せ先:報道関係…広報部 寺尾(tel:03-5400-7675、fax:03-3437-9130)
         商品関係…フロンティア研究所 安部
                    tel:045-505-8814、fax:045-505-8821)

2.株式会社テックジャムの概要
(1)本 社:〒550-0002 大阪府大阪市西区江戸堀1-15-20
(2)設 立:1997年10月
(3)資本金:1.7億円
(4)代表者:代表取締役 迫田博文
(5)事業内容:計測器開発・販売およびマーケティングシステム開発
(6)お問合せ先:早川(tel:06-6479-3247、fax:06-6479-3248)


 

 

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