本文へ フッターメニューへ サイトマップへ
会社情報TOP 会社案内 株主・投資家向け情報 採用情報 取り組み・活動 資材調達 プレスリリース
現在位置:東京ガスサイトTOP > 東京ガスについて > プレスリリース
お問い合わせはこちらへ

家庭用燃料電池向け燃料処理器の開発
大幅な軽量化と低出力時効率の向上を達成

東京ガス株式会社
広  報  部
平成15年1月30日



 東京ガス株式会社(以下東京ガス)は、固体高分子形燃料電池(以下PEFC)を用いた1kW級家庭用コージェネレーションシステム向けの「一体型燃料処理器」の開発において、2000年10月に発表した従来の東京ガス開発品*1に対し、構造の簡素化によって1/2の軽量化を実現するとともに、低出力時効率*2の5ポイント向上を達成いたしました。
 今回開発品の低出力時効率はクラス最高で、低出力時においても75%以上の改質効率(HHVベース)*3を維持します。
 この開発成果により、家庭用コージェネレーションシステムのコストダウンと、経済性・環境性の一層の向上が可能となり、2004年度の実用化に向けて大きく前進したといえます。

■これまでの取組み
 東京ガスは、家庭用PEFCコージェネレーションシステムの実用化に向けて、都市ガス(天然ガス)から1kW級の発電に必要な水素を生成する燃料処理装置の開発に独自に取り組んでおり、2000年10月には、クラス最高の改質効率83%(熱効率90%)を実現した多重管構造の一体型燃料処理器(以下「従来品」)を開発し、荏原バラード株式会社等のPEFCシステムメーカーに技術提供を行なってきました。

■開発の背景
 当社では、家庭用PEFCコージェネレーションシステムの省エネルギー性を最大限に発揮するため、「お湯を余らせない運転」を前提として、家庭の電力負荷に応じてPEFCの出力を追従させる運転方法を開発しています。この方法では、定格未満の出力で運転する頻度が高くなるため、この低出力運転時の効率を上げることが課題となっていました。

■開発の概要
 従来品は、その高効率化と小型化を実現するために10重管構造となっており、低出力運転時の改質効率を高く維持できない傾向がありました。これに対し、今回の開発品では、燃料処理器内部の伝熱設計を最適化したことで、従来品に対して低出力運転時の改質効率が5ポイントも上回りながらも、その重量を約1/2とする大幅な構造の簡素化(4重管構造)に成功しました。
 今回開発品の0.3W出力時の効率はクラス最高で、75%以上の改質効率(HHVベース)を維持します。

 今回の開発成果は、家庭用PEFCコージェネレーションシステムのコストダウンと経済性・環境性のそれぞれに対して直接的に寄与するもので、システムの商品性をさらに高めると同時に、2004年度の実用化に向けて大きな前進をもたらすものです。


■開発品の主な仕様

 

従来の東京ガス開発品

「一体型燃料処理器」

今回の東京ガス開発品

新タイプの

「一体型燃料処理器」

開発時期

2000年10月

2003年1月

クラス

kW

kW

改質効率

(HHV)

定格時

83%

83%

30%出力時

71%

76%

容積(保温含む)

19L

19L

重量

保温含む

30k

17k

保温除く

27k

13k



          


(*1) 従来の東京ガス開発品
 東京ガスが独自に開発した燃料処理器として、東京ガスよりプレスリリース済み。(2000/10/16)

(*2) 低出力時効率
 定格出力である1kWではなく、0.5kW0.3kW等の定格未満の出力で運転している時の効率。
 定格出力運転よりも発生頻度は高く、定格効率と同様に重要な性能の一つ。

(*3) 改質効率(HHVベース)
 都市ガス等の原料ガスからPEFCの発電燃料である水素を生成する効率を、原料ガスと水素の総発熱量の比で示した値。


 

 

この件に関するお問合せはこちらへ
はじめへ
[ プレスリリース一覧に戻る ] | [ ひとつ前に戻る ]