当期におけるわが国経済は、輸出や生産の増加に加え、企業の業績改善が設備投資を押し上げ、緩やかながらも景況感は向上しつつあるが、個人消費は依然力強さに欠け、本格的な回復には至らないまま推移してきた。
このような経済情勢のもとで、当連結会計年度の売上高は、連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等により、前連結会計年度に比べ38,959百万円増加し、1,190,783百万円となった(前期比3.4%増)。営業費用においても、同じく連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加による費用増加等があり、営業利益は前連結会計年度に比べ6,938百万円減少し、145,349百万円となった(前期比4.6%減)。また、経常利益は132,856百万円(前期比1.3%増)となり、投資有価証券売却益5,262百万円等を特別利益に計上し、連結子会社の特別退職金3,486百万円及び固定資産減損損失1,198百万円等を特別損失として計上した結果、当期純利益は84,047百万円となった(前期比87.7%増)。
事業の種類別セグメントの業績は以下のとおりである。
なお、従来の建物賃貸セグメントは、その事業内容を見直した結果、当連結会計年度よりその実態をより的確に表現する不動産賃貸セグメントという名称に変更した。この変更に伴う損益等への影響はない。
家庭用需要については、前連結会計年度に比べ、1.5%減少した。
また、商業用及びその他の業務用需要が7.7%増加し、工業用需要が10.4%増加したので、ガス販売量合計では6.5%増加し、11,952百万m3となった。ガス販売量の増加等により、売上高は834,658百万円となり、前連結会計年度に比べ、3,544百万円増加した(前期比0.4%増)。
営業費用については、原材料費の増加等により10,225百万円増加し(前期比1.6%増)、営業利益は182,684百万円と前連結会計年度に比べ6,681百万円減少した。
売上高は135,108百万円と前連結会計年度に比べ1,235百万円増加した(前期比0.9%増)。営業費用については、2,085百万円増加し(前期比1.7%増)、営業利益は7,053百万円と前連結会計年度に比べ851百万円減少した。
売上高は64,794百万円と前連結会計年度に比べ3,239百万円減少した(前期比4.8%減)。営業費用については、2,358百万円減少し(前期比3.7%減)、営業利益は3,574百万円と前連結会計年度に比べ881百万円減少した。
売上高は34,701百万円と前連結会計年度に比べ742百万円減少した(前期比2.1%減)。営業費用については、636百万円増加し(前期比2.3%増)、営業利益は6,503百万円と前連結会計年度に比べ1,379百万円減少した。
売上高は、連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等により234,720百万円と前連結会計年度に比べ62,560百万円増加した(前期比36.3%増)。営業費用についても、60,416百万円増加し(前期比37.6%増)、営業利益は13,415百万円と前連結会計年度に比べ2,145百万円増加した。
(注) 1 本書面では、ガス量はすべて1m3当たり46.04655メガジュール(11,000キロカロリー)換算で表示している。
2 消費税等については税抜方式を採用している。
なお、参考のため、事業の種類別セグメントの売上高及び構成比を示す。
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
ガス |
831,114 |
66.9 |
834,658 |
63.9 |
ガス器具 |
133,873 |
10.8 |
135,108 |
10.4 |
受注工事 |
68,033 |
5.5 |
64,794 |
5.0 |
不動産賃貸(建物賃貸) |
35,443 |
2.9 |
34,701 |
2.7 |
その他 |
172,160 |
13.9 |
234,720 |
18.0 |
合計 |
1,240,625 |
100.0 |
1,303,983 |
100.0 |
消去 |
(88,800) |
― |
(113,200) |
― |
連結 |
1,151,824 |
― |
1,190,783 |
― |
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等に伴い、前連結会計年度に比べ6,704百万円増加し、当連結会計年度末には50,664百万円となった(前期比15.2%増)。
営業活動の結果増加した資金は、当連結会計年度において215,037百万円となった。
これは、税金等調整前当期純利益の計上に伴う資金増加に加え、減価償却費が136,420百万円計上されたこと及び仕入債務が6,057百万円増加したこと等によるものである。
また、これは、前期に比べて2,571百万円の収入の減少となる(前期比1.2%減)。
投資活動の結果減少した資金は、当連結会計年度において107,375百万円となった。
これは、ガス供給設備をはじめとする有形固定資産の取得により94,083百万円を支出したこと及び投資有価証券を取得して14,118百万円を支出したこと等によるものである。
また、これは、前期に比べて18,663百万円の支出の減少となる(前期比14.8%減)。
財務活動の結果支出した資金は、当連結会計年度において108,160百万円となった。
これは、社債の発行による収入40,000百万円及び長期借入れによる収入20,565百万円があったが、社債の償還による支出98,756百万円、長期借入金の返済による支出26,946百万円及び自己株式の取得による支出20,441百万円があったこと等によるものである。
また、これは、前期に比べて8,416百万円の支出の増加となる(前期比8.4%増)。
当社グループの製品・サービスは広範囲かつ多種多様であり、また受注生産形態をとらない製品も少なくない。
また、ガス事業が、外部顧客に対する売上高及び営業費用において連結合計の大半を占めており、当該セグメントが当社グループの生産、受注及び販売活動の中心となっている。
このため、以下はガス事業について記載している。
最近2連結会計年度のガスの生産実績は次のとおりである。
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
ガス(千m3) |
10,816,070 |
11,581,190 |
ガスについては、その性質上受注生産は行わない。
ガスは、導管を通じて直接需要家に販売しているが、一部については卸供給を行っている。
最近2連結会計年度のガスの販売実績は次のとおりである。
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
数量(千m3) |
金額(百万円) |
数量(千m3) |
金額(百万円) |
|
家庭用 |
3,292,415 |
458,644 |
3,241,958 |
445,233 |
その他 |
7,925,964 |
372,469 |
8,709,593 |
389,425 |
計 |
11,218,379 |
831,114 |
11,951,551 |
834,658 |
期末需要家件数(千件) |
9,567 |
9,783 |
当社は、平成13年2月1日にガス料金の引下げを経済産業大臣に届け出て同年2月15日から実施した。平成16年12月1日にさらなるガス料金の引下げと消費税法の改正に伴うガス料金の算定方法の変更を主な内容とする供給約款の変更を経済産業大臣に届け出て平成17年1月1日から実施している。
また、平成13年10月以降、以下のとおり地区の変更等を行っている。
・平成13年10月10日には熊谷地区の熱量変更に伴い「群馬・熊谷・長野地区」を「群馬・長野地区」と「熊谷地区」に分割した上で熊谷地区のガス料金を変更した。
・平成14年4月1日には鴻巣市からのガス事業譲受に伴い「鴻巣中南部地区」を新たに設定し、平成16年4月14日には同地区の熱量変更に伴い鴻巣中南部地区のガス料金を変更した。
・平成15年10月16日には甲府地区の熱量変更に伴い、従前は「東京地区等」の一部であった同地区を新たに「甲府地区」として設定した上で甲府地区のガス料金を変更した。
・平成17年1月1日のガス料金の引き下げと同時に、熱量変更計画にもとづき「群馬・長野地区」に適用されるガス料金を「41.8605メガジュール(10,000キロカロリー)地区」料金と「43.14メガジュール(10,306キロカロリー)地区」料金に区分した。平成17年6月19日には群馬地区の熱量変更に伴い、同地区に「43.14メガジュール(10,306キロカロリー)地区」料金を適用することとした。
なお、供給約款以外の料金として、選択約款による料金や、個別交渉による大口需要家向け料金がある。
T 東京地区等
下記区分による基本料金及び従量料金の合計に消費税等相当額を加えたものが、ガス料金である。
〔46.04655メガジュール(11,000キロカロリー)〕
区分 |
料金表A (円) |
料金表B (円) |
料金表C (円) |
料金表D (円) |
料金表E (円) |
料金表F (円) |
月間使用量
20m3まで |
同 20m3超 80m3まで |
同 80m3超 200m3まで |
同 200m3超 500m3まで |
同 500m3超 800m3まで |
同 800m3超
|
|
基本料金(1か月あたり) |
690.00 (税抜) |
1,040.00 (税抜) |
1,460.00 (税抜) |
2,000.00 (税抜) |
5,050.00 (税抜) |
9,610.00 (税抜) |
基準単位料金(1m3あたり) |
127.25 (税抜) |
109.75 (税抜) |
104.50 (税抜) |
101.80 (税抜) |
95.70 (税抜) |
90.00 (税抜) |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計が、ガス料金である。
〔46.04655メガジュール(11,000キロカロリー)〕
区分 |
料金表A (円) |
料金表B (円) |
料金表C (円) |
料金表D (円) |
料金表E (円) |
料金表F (円) |
月間使用量
20m3まで |
同 20m3超 80m3まで |
同 80m3超 200m3まで |
同 200m3超 500m3まで |
同 500m3超 800m3まで |
同 800m3超
|
|
基本料金(1か月あたり) |
724.50 (税込) |
1,083.60 (税込) |
1,365.00 (税込) |
2,499.00 (税込) |
5,806.50 (税込) |
13,786.50 (税込) |
基準単位料金(1m3あたり) |
130.28 (税込) |
112.32 (税込) |
108.81 (税込) |
103.14 (税込) |
96.52 (税込) |
86.55 (税込) |
東京地区等については原料費調整制度を導入しているため、調整の必要が生じた場合は、基準単位料金に替えて調整単位料金を適用する。平成15年4月以降の検針分については、それぞれ以下のとおり調整単位料金の適用が行われ、また、料金引き下げに伴い基準単位料金が改定となった。
料金適用期間(検針分) |
1m3あたり調整額(円) |
|
料金適用期間(検針分) |
1m3あたり調整額(円) |
平成15年4月〜6月 |
+1.93(税抜) |
|
7月〜9月 |
±0 |
7月〜9月 |
+2.43(税抜) |
|
10月〜12月 |
±0 |
10月〜12月 |
+2.01(税抜) |
|
平成17年1月〜3月 |
――― [基準単位料金の改定] |
平成16年1月〜3月 |
+1.59(税抜) |
|
4月〜6月 |
+1.30(税込) |
4月〜6月 |
±0 |
|
7月〜9月 |
±0 |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計に消費税等相当額を加えたものが、ガス料金である。
区分 |
料金表A(円) |
料金表B(円) |
料金表C(円) |
月間使用料27m3まで |
同 27m3超550m3まで |
同 550m3超 |
|
基本料金(1か月あたり) |
690.00 (税抜) |
1,170.00 (税抜) |
6,840.00 (税抜) |
単位料金(1m3あたり) |
110.60 (税抜) |
92.83 (税抜) |
82.53 (税抜) |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計が、ガス料金である。
区分 |
料金表A(円) |
料金表B(円) |
料金表C(円) |
月間使用料27m3まで |
同 27m3超550m3まで |
同 550m3超 |
|
基本料金(1か月あたり) |
724.50 (税込) |
1,230.60 (税込) |
7,271.25 (税込) |
単位料金(1m3あたり) |
116.13 (税込) |
97.38 (税込) |
86.40 (税込) |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計が、ガス料金である。
区分 |
料金表A(円) |
料金表B(円) |
料金表C(円) |
月間使用料26m3まで |
同 26m3超534m3まで |
同 534m3超 |
|
基本料金(1か月あたり) |
724.50 (税込) |
1,230.60 (税込) |
7,271.25 (税込) |
単位料金(1m3あたり) |
119.67 (税込) |
100.35 (税込) |
89.05 (税込) |
V 熊谷地区〔平成13年10月10日から設定〕
下記区分による基本料金及び従量料金の合計に消費税等相当額を加えたものが、ガス料金である。
〔46.04655メガジュール(11,000キロカロリー)〕
区分 |
料金表A(円) |
料金表B(円) |
料金表C(円) |
月間使用料25m3まで |
同 25m3超500m3まで |
同 500m3超 |
|
基本料金(1か月あたり) |
690.00 (税抜) |
1,170.00 (税抜) |
6,840.00 (税抜) |
基準単位料金(1m3あたり) |
121.21 (税抜) |
102.01 (税抜) |
90.67 (税抜) |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計が、ガス料金である。
〔46.04655メガジュール(11,000キロカロリー)〕
区分 |
料金表A (円) |
料金表B (円) |
料金表C (円) |
料金表D (円) |
料金表E (円) |
料金表F (円) |
月間使用量
20m3まで |
同 20m3超 80m3まで |
同 80m3超 200m3まで |
同 200m3超 500m3まで |
同 500m3超 800m3まで |
同 800m3超
|
|
基本料金(1か月あたり) |
724.50 (税込) |
1,094.10 (税込) |
1,371.30 (税込) |
2,001.30 (税込) |
5,855.85 (税込) |
11,399.85 (税込) |
基準単位料金(1m3あたり) |
126.95 (税込) |
108.47 (税込) |
105.01 (税込) |
101.86 (税込) |
94.15 (税込) |
87.22 (税込) |
熊谷地区については原料費調整制度を導入しているため、調整の必要が生じた場合は、基準単位料金に替えて調整単位料金を適用する。平成15年4月以降の検針分については、それぞれ以下のとおり調整単位料金の適用が行われ、また、料金引き下げに伴い基準単位料金が改定となった。
料金適用期間(検針分) |
1m3あたり調整額(円) |
|
料金適用期間(検針分) |
1m3あたり調整額(円) |
平成15年4月〜6月 |
±0 |
|
7月〜9月 |
△2.27(税抜) |
7月〜9月 |
±0 |
|
10月〜12月 |
△1.26(税抜) |
10月〜12月 |
±0 |
|
平成17年1月〜3月 |
――― [基準単位料金の改定] |
平成16年1月〜3月 |
±0 |
|
4月〜6月 |
+1.30(税込) |
4月〜6月 |
△2.44(税抜) |
|
7月〜9月 |
±0 |
W 鴻巣中南部地区〔平成14年4月1日から設定〕
下記区分による基本料金及び従量料金の合計に消費税等相当額を加えたものが、ガス料金である。
区分 |
料金表A(円) |
料金表B(円) |
料金表C(円) |
月間使用料25m3まで |
同 25m3超250m3まで |
同 250m3超 |
|
基本料金(1か月あたり) |
700.00 (税抜) |
750.00 (税抜) |
1,270.00 (税抜) |
単位料金(1m3あたり) |
99.00 (税抜) |
97.00 (税抜) |
94.92 (税抜) |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計に消費税等相当額を加えたものが、ガス料金である。
〔46.04655メガジュール(11,000キロカロリー)〕
区分 |
料金表A(円) |
料金表B(円) |
料金表C(円) |
月間使用料22m3まで |
同 22m3超220m3まで |
同 220m3超 |
|
基本料金(1か月あたり) |
700.00 (税抜) |
750.00 (税抜) |
1,270.00 (税抜) |
基準単位料金(1m3あたり) |
112.27 (税抜) |
110.00 (税抜) |
107.64 (税抜) |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計が、ガス料金である。
〔46.04655メガジュール(11,000キロカロリー)〕
区分 |
料金表A (円) |
料金表B (円) |
料金表C (円) |
料金表D (円) |
料金表E (円) |
料金表F (円) |
月間使用量
20m3まで |
同 20m3超 80m3まで |
同 80m3超 200m3まで |
同 200m3超 500m3まで |
同 500m3超 800m3まで |
同 800m3超
|
|
基本料金(1か月あたり) |
735.00 (税込) |
806.40 (税込) |
890.40 (税込) |
903.00 (税込) |
1,428.00 (税込) |
2,268.00 (税込) |
基準単位料金(1m3あたり) |
119.87 (税込) |
116.34 (税込) |
115.29 (税込) |
115.22 (税込) |
114.17 (税込) |
113.12 (税込) |
鴻巣中南部地区については平成16年4月14日から原料費調整制度を導入しているため、調整の必要が生じた場合は、基準単位料金に替えて調整単位料金を適用する。平成16年7月以降の検針分については、それぞれ以下のとおり調整単位料金の適用が行われ、又、料金引き下げに伴い基準単位料金が改定となった。
料金適用期間(検針分) |
1m3あたり調整額(円) |
|
料金適用期間(検針分) |
1m3あたり調整額(円) |
平成16年7月〜9月 |
±0 |
|
4月〜6月 |
+1.30(税込) |
10月〜12月 |
+1.17(税抜) |
|
7月〜9月 |
±0 |
平成17年1月〜3月 |
――― [基準単位料金の改定] |
|
|
|
X 甲府地区 〔平成15年10月16日から設定〕
下記区分による基本料金及び従量料金の合計に消費税等相当額を加えたものが、ガス料金である。
〔43.14メガジュール(10,306キロカロリー)〕
区分 |
料金表A (円) |
料金表B (円) |
料金表C (円) |
料金表D (円) |
料金表E (円) |
料金表F (円) |
月間使用量
21m3まで |
同 21m3超 85m3まで |
同 85m3超 213m3まで |
同 213m3超 534m3まで |
同 534m3超 854m3まで |
同 854m3超
|
|
基本料金(1か月あたり) |
690.00 (税抜) |
1,040.00 (税抜) |
1,430.00 (税抜) |
1,990.00 (税抜) |
5,030.00 (税抜) |
9,610.00 (税抜) |
単位料金(1m3あたり) |
121.10 (税抜) |
104.47 (税抜) |
99.88 (税抜) |
97.25 (税抜) |
91.56 (税抜) |
86.20 (税抜) |
下記区分による基本料金及び従量料金の合計が、ガス料金である。
〔43.14メガジュール(10,306キロカロリー)〕
区分 |
料金表A (円) |
料金表B (円) |
料金表C (円) |
料金表D (円) |
料金表E (円) |
料金表F (円) |
月間使用量
21m3まで |
同 21m3超 85m3まで |
同 85m3超 213m3まで |
同 213m3超 534m3まで |
同 534m3超 854m3まで |
同 854m3超
|
|
基本料金(1か月あたり) |
724.50 (税込) |
1,093.05 (税込) |
1,503.60 (税込) |
2,129.40 (税込) |
5,382.30 (税込) |
10,403.40 (税込) |
単位料金(1m3あたり) |
127.15 (税込) |
109.62 (税込) |
104.79 (税込) |
101.85 (税込) |
95.76 (税込) |
89.88 (税込) |
(注) 1 基本料金は、ガスメーター1個についての料金であり、従量料金は、使用量に単位料金を乗じて算定する。
2 支払期限日(支払義務発生日の翌日から30日)を経過した後に支払われる場合は、上記の基本料金と従量料金の合計額に、支払期限日の翌日から支払日までの日数1日あたり0.0274%の延滞利息が賦課される。
3 「消費税等相当額」とは、消費税法の規定により課される消費税及び地方税法の規定により課される地方消費税に相当する金額をいう。
4 「税抜」とは、消費税等相当額を含まない金額をいい、「税込」とは消費税等相当額を含む金額をいう。
5 原料費調整制度は、為替レートや原油価格等の変化による原料価格の変動を迅速にガス料金に反映させるため、四半期ごとのLNG・LPGの価格変動に応じガス料金を調整する制度である。
エネルギー市場は、規制緩和の進展によって、ガス・電気事業者間の相互参入や新規事業者の参入が進む等、本格的な「エネルギー大競争時代」を迎えている。その一方で、将来的には、電力、ガス、その他のユーティリティ、エネルギーサービス、家庭用各種サービス等を含めたエネルギー関連市場が融合して新たな市場が生まれ、ビジネスチャンスが拡大していくと考えられる。
当社グループは、この経営環境の大きな変化に対応し、コア事業領域であるエネルギー関連領域の中で、グループとして成長・発展するため、「フロンティア2007(2003年度〜2007年度グループ中期経営計画)」に基づき、「変革と創造」に向けた様々な取り組みを展開している。
<各エネルギー事業分野における課題と取り組み>
「家庭用エネルギー分野」では、オール電化等の攻勢に対抗し、エネルギーとしてお客さまに当社のガスを選択していただけるよう、商品・サービス等の充実を図っていく。具体的には、機能を大幅に向上した家庭用ガスビルトインコンロや、ミストサウナ機能を付加した浴室暖房乾燥機、潜熱回収型の高効率ガス給湯器など、安全性、省エネ性、快適性などに優れた魅力ある商品を提供するとともに、選択約款料金メニューを拡充して低廉で一層使いやすいガス料金とし、他エネルギーに対する競争力を高めていく。さらに、家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを世界に先駆けて市場投入した。当社グループは次世代に向けて、環境経営のトップランナーとして燃料電池の普及拡大に向けた取り組みを行っていく。
「産業用・業務用エネルギー分野」では、大口分野を中心に競合が一段と激しさを増していることから、これまで以上にお客さまの省エネ・環境対策等のニーズの高まりに的確に応えていく。特に、当社グループは、長年蓄積してきた天然ガス利用技術及びお客さまとのネットワークをベースに、省エネ性・環境性の高い天然ガスコージェネレーションシステムなどによりソリューション営業を推進するとともに、株式会社エネルギーアドバンスを中心に積極的にエネルギーサービス事業を展開していく。
「広域エネルギー分野」では、「熊谷〜佐野幹線」の完成による宇都宮地区への供給安定性の確保、及び地元の佐野ガスへの卸販売開始とともに、長野都市ガス株式会社の設立を通して、長野県におけるガス事業を展開するなど、今後とも、広域的な天然ガスの普及拡大に努めていく。
「上流開発及びLNG輸送分野」では、豪州・東ティモール共同海域での「バユ・ウンダン・ガス田開発事業」においてLPGの出荷を開始し、さらに2006年にはLNGの出荷を開始する予定である。また、二隻目の自社LNG船「エネルギーアドバンス号」が本年3月に就航した。こうした取り組みにより、ガスの開発・生産から液化、輸送、供給までのLNGバリューチェーン全体におけるメリットのさらなる向上を図っていく。
「海外事業分野」では、メキシコにおけるバヒオ発電事業、及びブラジルにおける天然ガス輸送用パイプライン事業(マーリャプロジェクト)に参画するなど、今後とも当社グループの技術・ノウハウを活かすことができる海外事業を選択し、展開していく。
<企業体質の強化>
企業体質の面では、当社グループを挙げて、コンプライアンス、環境、IR、社会貢献活動等について取り組みを推進してきた。特に、環境活動では、当社の全部門(63部所・148サイト)で国際環境マネジメントシステム規格(ISO14001)の認証取得を完了した。今後ますます重要性が高まる「企業の社会的責任(CSR)」を果たすべく、CSR推進会議及びCSR室を中心として、当社グループの取り組みを一層強化していく。
<コーポレート・ガバナンスのさらなる強化>
当社ではこれまでも、取締役数の削減と執行役員制度の導入、社外取締役の招聘、役員任期1年制の導入などコーポレート・ガバナンスの強化に努めてきた。その一環としてこの度、今後の取締役等の報酬のあり方を「役員報酬に関わる基本方針」(注)として定めた。具体的には、本年の定時株主総会終了をもって取締役及び監査役の退職慰労金を廃止し、月例報酬に一本化する。合わせて取締役に業績連動型の報酬体系を導入するなど、会社業績に対する経営責任の明確化を図るとともに、役員報酬制度等について審議する諮問委員会を設置してその客観性・透明性の確保に努めていく。
当社グループは、企業価値をさらに高め、株主の皆さま、お客さまのご期待にお応えできるよう努めていく。
(注) 役員報酬に関わる基本方針
(1)役員の役割と役員報酬 |
役員に求められる役割は、短期及び中長期にわたる企業価値の向上を図ることであり、役員報酬はそのインセンティブとして有効に機能するものとする。 |
(2)役員報酬の水準 |
役員報酬の水準は、役員の役割と責任及び業績に報いるに相応しいものとする。 |
(3)業績連動型報酬体系の導入 |
経営戦略の実行を強く動機づけるとともに、期間業績結果が明確に報酬に反映するよう、業績連動型報酬体系を導入する。 |
(4)株式購入ガイドラインの設定 |
経営に株主の視点を反映するとともに、長期的に株主価値の向上に努めるよう促す観点から、株式購入ガイドラインを設定する。 |
(5)客観性・透明性の確保 |
役員報酬の客観性・透明性を確保するため、社外取締役・社外監査役と当社取締役による、報酬制度等に関する諮問機関を設置する。 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがある。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
都市ガスの製造・供給を事業活動の基盤としているため、ガスの製造・供給に伴う大規模な漏洩・爆発事故や供給支障が発生した場合や、お客さま敷地内での大規模なガス漏洩・爆発事故が発生した場合には、その直接的損害に止まらず、社会的責任の発生等有形無形の損害が発生する可能性がある。
都市ガスの製造・供給設備を事業活動の基盤としている装置産業であるため、地震、台風等の大規模な自然災害が発生した場合、工場等の製造設備や、導管等の供給設備に損害を受け、都市ガスの供給に支障を及ぼす可能性がある。
天然ガスをはじめとする都市ガス原料の大半を海外からの輸入に頼っているため、原料輸入先のカントリーリスクやガス田・LNG液化基地の事故、LNG船の運行途上での事故等によりガス原料が円滑に調達できない場合には、都市ガスの供給に支障を及ぼす可能性がある。
所有する不動産、金融資産、年金資産等の市場価格等が変動した場合に損失を受ける可能性がある。
天候、特に猛暑や暖冬等の異常気象が発生した場合、家庭用ガス販売量が減少し、収支に影響を及ぼす。
規制緩和が進展し、電力会社との競合やガス事業への新規参入者との競合が激化し、今後収支に影響を及ぼすリスクが高まっている。具体的には、電力会社の電化促進営業政策の展開や電力料金引下げ、及び新規参入者による営業攻勢に伴う需要の減少、料金下落等が考えられる。
また、市場自由化が進展しエネルギー間競合が激化する中、原料の新規・更改契約、原料調達上のアライアンスが円滑に行えず競合力のあるLNGを購入できない場合や、競合相手が当社グループより競争力のあるLNGを当社グループ既存市場に持ち込む場合、ないしLNGそのものが他エネルギーよりも競争力を失う場合には、一部の既存需要を失う可能性がある。
不況や産業構造の変化、省エネ活動の進展等により、既存需要の一部が減少する可能性がある。
ガス事業法その他の法令や制度等に従って事業を遂行しているため、規制緩和が進展する中で、それら法令や制度等が当社グループにとって不利益に変更された場合、事業遂行に影響を及ぼす可能性がある。
規制緩和に伴い、将来エネルギー関連市場が融合して新たな市場が生まれるなどビジネスチャンスが拡大し、新規事業へ進出するチャンスが拡大しているため、当社グループは電力事業、エネルギーサービス事業、ガス田等の開発事業やLNG輸送事業、海外での都市ガス関連事業、家庭用新サービス事業等のエネルギー関連領域への事業拡大に取り組んでいる。
これらの新規事業への進出により、従来ガス事業で対応してきたものとは異なる新たなリスクにさらされる可能性がある。
公益事業としての業務を遂行するために収集・管理しているお客さまの個人情報が外部へ漏洩した場合には、対応に要する直接的な費用に止まらず、他社グループ以上に深刻な社会的責任の発生等有形無形の損害が発生する可能性がある。
ガスの製造・供給やガス料金の計算等に関する基幹的なコンピュータシステムが、停止・誤作動した場合には、ガスの供給支障が生じたり、お客さまへの対応が停滞するばかりでなく、社会的責任の発生等有形無形の損害が発生する可能性がある。
新たな環境関連法規制への対応、又は環境改善のための追加的な義務が発生した場合には、費用が増加する可能性がある。また、法令・規則違反、若しくは企業倫理に反する行為等が発生した場合には、対応に要する直接的な費用に止まらず、社会的責任の発生等有形無形の損害が発生する可能性がある。
不十分なCS(お客さま満足)や不適切なお客さま対応が発生した場合には、企業競争力の低下や、社会的責任の発生をはじめ有形無形の損害が発生する可能性がある。なお、当社グループはCS向上を、企業競争力を強化するための重要な手段と位置付けており、その重要性はますます高まっているため、CS向上が実現できない、若しくはお客さまからのCSに関する要求水準に達しないことはリスクと認識している。
該当する事項はない。
当社グループは、技術戦略を経営戦略のひとつとして位置づけ、当社のR&D本部を中心として、主に以下の観点から研究開発に取り組んでいる。
(1) 省エネ性・環境調和性にすぐれた天然ガス利用の高度化
(2) 天然ガス事業基盤の拡充(効率的な製造・貯蔵・輸送・供給システムの構築など)
(3) 新しい事業機会の創出
研究開発の推進にあたっては、投入原資の選択と集中を図るとともに、スピードと採算性を重視して取り組んでいる。
当連結会計年度の研究開発費総額は 9,078百万円である。
主な研究開発活動は、次のとおり主力事業であるガス事業を中心に行われており、研究開発費は8,335百万円である。
@ 家庭用固体高分子型燃料電池(PEFC)コージェネレーションシステム商用機の開発を推進し、総理新公邸等への導入を行った。(仕様:定格発電容量1kW、発電効率31%以上、総合効率70%以上、運転形態DSS(Daily Start and Stop))
A 新築・既築向けのミストサウナ付き浴室暖房乾燥機を開発した。浴室暖房乾燥機に内蔵されたノズルから、約60℃に暖めた温水を細かい粒として温風とともに噴出し、全身を直接暖め発汗作用を促す効果がある。
B 新冷媒を使用した高効率ガスヒートポンプエアコンを、三菱重工業梶Aヤンマーエネルギーシステム梶A大阪ガス梶A東邦ガス鰍フ各社と共同開発した。COP(冷暖平均の機器成績係数)は従来機より約15%向上した1.5であり、ランニングコストは従来機より1割以上削減可能で、冷媒にオゾン層を破壊しないR410Aを採用し、環境に優しい空調システムを実現した。
C 家庭用ガスビルトインコンロ「ピピッとコンロBonheur<ボヌール>」を、コンセプトからデザイン、機能まで企画を行い、リンナイ鰍ニ共同開発した。内炎式バーナー採用により強い火力と高い熱効率を実現し、油の温度を見守るセンサーの搭載等による安全機能も充実させ、建築デザイナー起用により上質で温かいデザインを実現した。
住宅用火災警報器(煙感知・リチウム電池式)をホーチキ鰍ニ共同開発した。東京都の改正火災予防条例に対応しており、初期段階で火災を素早く発見できる「煙感知」方式を採用しているため逃げ遅れの防止が期待できる。また、高齢者にも聞き取り易い警報になっている。
@ 定置用りん酸型燃料電池を利用して燃料電池車向けの水素を供給すると共に、施設建物等への電力・熱供給を安定的に行うことが可能な電力・熱併給型水素供給システムの開発に着手した。
A テロリズム等による公共交通機関などへの破壊行為が懸念される昨今の状況を反映し、ペットボトルやアルミボトル等のボトル内の液体が引火性か否かを、ふたを開けることなく数秒以内に判別する液体物検査装置を他社と共同開発した。航空関係をはじめとする分野での活用を図る。
ガス器具及びその他の事業については、当該事業を営む連結子会社が中心となって、商品化開発等を行っている。ガス器具事業に係る研究開発費は595百万円であり、その他の事業に係る研究開発費は147百万円である。
当社と連結子会社52社は、ガス、ガス器具、受注工事、不動産賃貸及びその他の5つの事業を行っている。
連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等を反映し、過去最高の連結売上高を達成した。
売上が伸びたものの費用側でも連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等の影響があり、4.6%の営業減益となった。
前連結会計年度において、当社は将来負担の軽減を目標に退職給付数理計算上の差異の一括償却を行っているため、当期純利益は増益となった。
当連結会計年度の家庭用需要は冬場の気温が低めに推移した影響で給湯需要及び暖房需要が増加したものの、夏場の高気温により給湯需要が伸び悩んだ結果、前連結会計年度比1.5%減の3,242百万m3となった。商業用及びその他の業務用需要は、新規需要の開発に加え、夏場の高気温及び冬場の低気温により空調需要が増加し、商業用が同6.9%増の1,979百万m3、その他の業務用が同9.2%増の923百万m3で合わせて同7.7%増の2,902百万m3となった。工業用需要は、新規需要の開発及び既存需要の稼働増により、同10.4%増の4,637百万m3となった。また、他ガス事業者向け供給は、供給先事業者の引き取り量の増加により、同13.8%増の1,171百万m3となった。これらの結果、当連結会計年度のガス販売量は前連結会計年度と比べ6.5%増加し11,952百万m3となった。
当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比3.4%増の1,190,783百万円となった。受注工事及び不動産賃貸の売上高は前連結会計年度より減少したが、ガス販売量の増加により、ガス売上高が前連結会計年度比0.4%増加したことに加え、連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等により、その他の事業の売上高も大幅に増加した。
売上原価、供給販売費及び一般管理費を合計した営業費用は、前期比4.6%増の1,045,433百万円となった。
経営効率化の一層の推進を図り、諸経費及び人件費等の抑制に最大限の努力を重ねたが、ガス販売量の伸びに伴い原材料費が増加した結果、売上原価の伸びが売上高の伸びを上回ることとなった。売上原価は、前連結会計年度比8.0%増の624,722百万円となり、供給販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比0.1%減の420,711百万円となった。
この結果、営業利益は前連結会計年度比4.6%減の145,349百万円となった。
営業外損益純額は、前連結会計年度の△21,193百万円から、△12,492百万円となった。
営業外収益の合計は、前連結会計年度の9,131百万円から12,114百万円となった。これは、前連結会計年度に発生のなかった天候デリバティブ精算差益を計上したことが主な要因である。
営業外費用の合計は、前連結会計年度の30,324百万円から24,607百万円となった。これは、有利子負債の返済を進めたことにより、支払利息が前連結会計年度比11.4%減の13,134百万円となったこと、及び前連結会計年度に6,574百万円発生した社債償還損が当連結会計年度は2,879百万円にとどまったことが主な要因である。
この結果、経常利益は前連結会計年度比1.3%増の132,856百万円となった。
特別損益純額は、前連結会計年度の△57,961百万円から、466百万円となった。
特別利益の合計は、前連結会計年度の8,413百万円から5,734百万円となった。これは、前連結会計年度に2,159百万円であった固定資産売却益の計上が472百万円にとどまったこと、及び前連結会計年度において5,664百万円であった企業年金制度変更に伴う退職給付引当金取崩益の計上が、当連結会計年度においてはなかったことが主な要因である。
特別損失の合計は、前連結会計年度の66,375百万円から5,268百万円となった。これは、前連結会計年度において計上のなかった連結子会社の特別退職金を3,486百万円計上したこと、及び前連結会計年度において58,956百万円であった退職給付数理計算上の差異一括償却額の計上が、当連結会計年度においてはなかったことが主な要因である。
税金等調整前当期純利益は、特別損失の減少により、前連結会計年度比82.3%増の133,322百万円となった。法人税等は、同74.2%増の48,607百万円となった。
以上の結果から、当期純利益は同87.7%増の84,047百万円となった。
売上高に対する当期純利益率は、前連結会計年度の3.9%から3.2ポイント改善し、7.1%となった。1株当たりの当期純利益は、前連結会計年度の16円44銭から31円47銭、また1株当たり潜在株式調整後当期純利益は前連結会計年度の14円98銭から28円24銭となった。
ガス売上高はガス販売量が6.5%増加したこと等により、前連結会計年度から3,544百万円(0.4%)増の834,658百万円となった。セグメント間消去前の売上高合計に占める割合は、前連結会計年度の66.9%から63.9%となった。経営効率化の一層の推進を図り、諸経費及び人件費等の抑制に最大限の努力を重ねたものの、ガス販売量増加に伴い原材料費が増加したこと等により、営業費用は前連結会計年度比1.6%増の651,973百万円となった。この結果、営業利益は、前連結会計年度に比べ6,681百万円(3.5%)減少し、182,684百万円となった。
ガス器具売上高は、前連結会計年度から1,235百万円(0.9%)増加し、135,108百万円となった。セグメント間消去前の売上高合計に占める割合は、前連結会計年度の10.8%から10.4%となった。営業費用は前連結会計年度から2,085百万円(1.7%)増加し128,054百万円となり、営業利益は、同851百万円(10.8%)減少し7,053百万円となった。
受注工事売上高は、前連結会計年度から3,239百万円(4.8%)減少し、64,794百万円となった。セグメント間消去前の売上高合計に占める割合は、前連結会計年度の5.5%から5.0%となった。営業費用は前連結会計年度から2,358百万円(3.7%)減少し61,220百万円となり、営業利益は、同881百万円(19.8%)減少し3,574百万円となった。
不動産賃貸(建物賃貸)売上高は、前連結会計年度から742百万円(2.1%)減少し、34,701百万円となった。セグメント間消去前の売上高合計に占める割合は、前連結会計年度の2.9%から2.7%となった。営業費用は前連結会計年度から636百万円(2.3%)増加し28,197百万円となり、営業利益は、同1,379百万円(17.5%)減少し6,503百万円となった。
地域冷暖房、コークス、液化石油ガス、工業ガス、クレジット・リース、システムインテグレーション及び設備建築・エンジニアリング等の売上で構成されるその他売上高は、連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等により、前連結会計年度から62,560百万円(36.3%)増加し、234,720百万円となった。セグメント間消去前の売上高合計に占める割合は、前連結会計年度の13.9%から18.0%となった。営業費用は前連結会計年度から60,416百万円(37.6%)増加し221,305百万円となり、営業利益は、同2,145百万円(19.0%)増加し13,415百万円となった。
マーケットリスク
規制緩和の進展に伴い、エネルギー間の競争はますます激しくなっている。このような中、電力会社の料金値下げに対抗して、顧客獲得及び維持のために、ガス料金が低下するリスクが考えられる。
当社では、この料金値下げリスクを認識し、合計180,000百万円の値下げ原資を中期経営計画に織り込んでいる。
当社が供給する都市ガスの主要原料であるLNGは海外から輸入しており、ドル建ての売買契約になっているため、円/ドル為替の変動リスクを受ける。また、ドル建てのLNG価格は原油価格にスライドして決定されるため、原料価格相場の変動リスクも受ける。
それぞれの変動が年間の原料費に与える影響額は次のとおりである。
円/ドル為替の1円/ドルの変動:約2,400百万円
原油価格の1ドル/バレルの変動:約4,000百万円
ただし、上記の変動は「原料費調整制度(原油価格や為替レートの変動等によるLNG等の原料費の変動に応じて、3ヶ月ごとにガス料金を調整する制度)」が適用されているため、年度を区切ると回収超過や回収不足が発生するが、中長期的には収支への影響はない。
当社の有利子負債は、長期及び短期ともに固定金利であるため、借入期間中の金利変動リスクはない。しかし、借り換え時等においては金利変動のリスクを受ける可能性がある。
当社の保有する株式は、業務上必要な企業との関係を維持するためのものが大部分である。そのうちマーケットリスクにさらされる可能性があるのは、上場株式の株価である。これら株式の扱いについては、運営方針と管理規則を設けている。
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営業活動による キャッシュ・フロー (百万円) |
投資活動による キャッシュ・フロー (百万円) |
財務活動による キャッシュ・フロー (百万円) |
当連結会計年度 (自 平成16年4月1日 至 平成17年3月31日) |
215,037 |
△107,375 |
△108,160 |
前連結会計年度 (自 平成15年4月1日 至 平成16年3月31日) |
217,608 |
△126,038 |
△99,744 |
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度から2,571百万円減少し215,037百万円となった。税金等調整前当期純利益の計上は133,322百万円と前連結会計年度に比べ60,191百万円増加したものの、前連結会計年度において退職給付数理計算上の差異を一括償却したことにより退職給付引当金が増加したが、当連結会計年度においては減少したことがキャッシュ・フローの減少の主な要因となっている。また、売上債権も前連結会計年度においては減少したが、当連結会計年度において増加しキャッシュ・フローの減少の要因となっている。
投資活動により減少したキャッシュ・フローは、前連結会計年度の126,038百万円から、107,375百万円になった。有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出の合計額は、前連結会計年度に比べ6,352百万円(5.6%)減少し、106,870百万円となった。当連結会計年度の主な支出はガス導管建設に係るものである。投資有価証券の取得による支出は、前連結会計年度に比べ1,253百万円(8.1%)減少し、14,118百万円となった。
営業活動によるキャッシュ・フローから投資活動によるキャッシュ・フローを引いた金額は、前連結会計年度から16,093百万円(17.6%)増加し、107,662百万円となった。
財務活動により減少したキャッシュ・フローは、前連結会計年度の99,744百万円から、108,160百万円となった。キャッシュ・フローの減少の主な要因は、社債の発行及び長期借入れによる収入が前連結会計年度の87,789百万円から60,565百万円になったこと等である。この中には、当社の第25回、第26回及び第27回無担保普通社債の合計40,000百万円の発行が含まれている。また、社債の償還及び長期借入金の返済による支出は、前連結会計年度から5,339百万円減少し125,702百万円となった。
以上のキャッシュ・フローに加え、連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加により現金及び現金同等物は7,204百万円増加した。この結果、現金及び現金同等物の連結会計年度末残高は前連結会計年度末から6,704百万円増加し、50,664百万円となった。
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末から1,906百万円(0.1%)増加し、1,668,734百万円となった。総資産当期純利益率(ROA)は、前連結会計年度末の2.7%から5.0%に上昇した。
有形固定資産は、減価償却が進んだことにより前連結会計年度末から10,911百万円(0.9%)減少し、1,159,517百万円となった。製造設備は既存設備の減価償却が進み、前連結会計年度末から16,398百万円減少し、228,886百万円となった。供給設備は導管網の増強があったものの、減価償却が進んだことにより前連結会計年度末から22,680百万円減少し、510,727百万円となった。その他の設備は、連結範囲の拡大に伴う新規連結会社の増加等により前連結会計年度から20,105百万円(6.9%)増加し、311,857百万円となった。
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末から27,565百万円(10.6%)増加し、286,667百万円となった。現金及び預金は、前連結会計年度末と比べ4,641百万円増加した。さらに、受取手形及び売掛金は前連結会計年度末から14,478百万円(11.6%)増加し139,722百万円となり、その他流動資産も前連結会計年度末から5,096百万円増加し、57,149百万円となった。
当連結会計年度末の固定負債は、前連結会計年度末から15,467百万円(2.1%)減少し、718,878百万円となった。社債は、前連結会計年度末と比べ21,667百万円増加した。一方、退職給付引当金は前連結会計年度末から16,328百万円(10.3%)減少し141,480百万円となり、長期借入金も前連結会計年度末から10,330百万円減少し、151,753百万円となった。
当連結会計年度末の流動負債は、前連結会計年度末から37,312百万円(11.3%)減少し292,458百万円となった。この主な要因は、1年以内に期限到来の固定負債が55,051百万円減少したことである。支払手形及び買掛金が24,816百万円増加したものの、その他の流動負債が5,029百万円減少した。流動比率は、前連結会計年度末の78.6%から98.0%となった。
中期経営計画の基本方針として財務体質の改善を引き続き強化した結果、当連結会計年度末の有利子負債残高は前連結会計年度末に比べ、58,639百万円(8.6%)減少し624,105百万円となった。有利子負債比率は、前連結会計年度末の41.0%から37.4%に改善した。
当連結会計年度末の株主資本は、前連結会計年度末に比べ50,313百万円(8.4%)増加し648,766百万円となった。前連結会計年度末に比べ自己株式(控除項目)残高が20,337百万円増加し、その他有価証券評価差額金が4,154百万円減少したものの、利益剰余金が74,886百万円増加した。株主資本比率は前連結会計年度末の35.9%から38.9%に改善したが、株主資本当期純利益率(ROE)は、前連結会計年度末の7.6%から13.5%に上昇した。
当社は有利子負債の削減とともに資産効率の向上を財務上重視している。新規の設備投資について収益性を重視するのはもちろんのこと、既存の設備・投資についても収益性の観点から見直しを行い、全体として総資産当期純利益率(ROA)の向上に努めている。
中期経営計画「フロンティア2007」の確実な実行により確保したフリーキャッシュ・フローを、エネルギー関連領域への投入、自社株取得及び配当等株主の皆さまへの対応、価格競合力の強化、財務体質の強化等へ配分していく。