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重要なお知らせ
平成29年10月31日

「空気抜き孔付き機器接続ガス栓」の自主的な交換作業における不正な作業
ならびに経済産業省からの指導について

東京ガス株式会社


東京ガス株式会社は、2016年12月22日に「『空気抜き孔付き機器接続ガス栓※1』のご使用に関する注意のお願いと自主的な交換作業の実施」について公表※2し、対象となる同ガス栓の交換作業を、弊社の販売店である東京ガスライフバル等に委託し、実施しております。
このたび、東京ガスライフバル練馬・板橋北(法人名:東京ガスライフバルTAKEUCHI(株)、住所:東京都練馬区錦2-18-15、社長:小池 佐登史)の作業員が、本年10月12日に同ガス栓の交換作業を行ったお客さま宅において、交換したガス栓近傍から漏れたガスに着火しガスコンロ等を焼損する事象が、同日、発生しました(消防:火災認定あり、人身被害なし)。その後、調査したところ、担当の作業員が同ガス栓の交換作業の際に行うガス漏れ検査を省略し、同検査を行ったかのように作業報告書を偽装していたことが判明しました。なお、同店の他の作業員2名が作業報告書のガス漏れ検査記録用紙を転用していたことも明らかになりました。
弊社は、このたび判明した不正な作業について10月23日および30日に経済産業省に報告し、本日、経済産業省大臣官房審議官から文書により、厳重注意を受け、(1)不正な作業が判明した交換作業について1週間以内にお客さまを巡回し健全性を確認する、(2)これまでに行った交換作業の全件(約16万件)について不正な作業の有無を点検し結果を3週間以内に報告するとともに公表する、(3)お客さまからの相談窓口の設置ならびにガス漏えい時のお客さまの対応方法に係る周知等丁寧な情報提供に努める、(4)原因究明および再発防止策について1か月以内に報告する、(5)(4)の措置の実施状況について1年間、四半期ごとに報告する旨の指示を受けました。
弊社といたしましては、このような事態が生じましたことを極めて重く受け止めており、お客さまに大変ご迷惑をおかけしましたことを心からお詫び申し上げます。このたびの指導を厳粛に受け止め、指示に基づく調査や報告などを確実に行ってまいります。

弊社は、不正あるいは不正の疑いのある件名について、お客さま宅を訪問し安全性を調査いたします。また、今後、これまでに交換作業を行った全件名について不正な作業の有無を調査いたします。
お客さまには、このたびの事象に関する調査の実施にあたり、ご迷惑をおかけすることを重ねてお詫び申し上げます。何卒、ご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

※1… ガス機器とガス管を直接接続する際に使用するガス栓で、ガス工事終了時、ガス管内部に残った空気を取り除くことができる空気抜き孔が備えられているものです。キッチンに組み込むタイプのガスコンロに接続する場合は、ガスコンロ下部のキャビネット内部に設置します。なお、弊社では1991年9月から2004年1月まで設置しておりました。
※2… 2016年12月22日の公表件名「『空気抜き孔付き機器接続ガス栓』のご使用に関する注意のお願いと自主的な交換作業の実施

1. 不正の内容等について

弊社の保安規程では、ガス栓を交換する際のガス漏れ検査では、a.作業後に「圧力保持による気密試験※3」を行うか、b.作業後に「ガス検知器による漏えい検査※4」を行い、作業結果を確認することを求めております。

※3… 規定の圧力にて所要時間を保持してガス等の漏えいの有無を判定する方法
※4… 小型可燃性ガス検知器を使用して当該検知器が作動しないことによりガスの漏えいの有無を判定する方法

このたび、東京ガスライフバル練馬・板橋北と同法人の東京ガスライフバル南板橋の作業員が、これまでに行った同ガス栓の交換作業5,626件について、作業報告書に貼付されている気密試験結果記録用紙の実施日時や測定データ、測定器ID等を照合し、同じ記録用紙が使用されていないか確認するとともに事情聴取を行い、東京ガスライフバル練馬・板橋北の作業員3名が以下の通り規程に反する不正を行っていることが判明いたしました。

(1)ガス漏れ検査を省略し作業報告書を偽装した作業員 1名

作業員は、a.「圧力保持による気密試験」を省略し、気密試験の結果記録用紙を別途、印刷して作業報告書に貼付し、結果記録用紙の実施時刻を手書きで直し偽装する不正を60件おこなっておりました。なお、b.「ガス検知器による漏えい検査」は実施したと証言しておりますが作業結果の記録は残っておりません。
また、作業員が担当した残りの件名に当たる650件については、a.「圧力保持による気密試験」の作業報告書を手書きで直しておりませんが、本人の証言から、その中の約30件は、ガス配管を自前で作成し試験したかのように見せかけていたことが判明しております。
なお、上記の710件につきましては、お客さま宅を訪問し、圧力保持による気密試験等を実施し、安全性を調査しており、調査済みの564件では、ガス漏れは確認されておりません。

(2)作業報告書に他の記録用紙を転用した作業員 2名

a.「圧力保持による気密試験」の結果記録用紙の印刷が薄い等の理由で破棄した件名2件について、同記録用紙を他の件名で複数枚印刷して、当該の作業報告書に貼付しておりました。
なお、当該の2件については、お客さま宅を訪問し、圧力保持による気密試験等を実施し、安全性を調査しており、ガス漏れは確認されておりません。

2. 推定される原因について

原因については現時点では明確になっておりませんが、以下の通り推定しています。なお、今後、調査を踏まえ明確な原因を究明してまいります。

(1)ガス漏れ検査の重要性の理解と作業マニュアル遵守のための取組不足

お客さま宅で具体的に作業方法を指導しておりましたが、定期的にマニュアルを読みあわせるなど、ガス漏れ検査の重要性や方法について確認する機会が十分ではありませんでした。また、弊社からの委託先へマニュアル遵守の要請をしておりましたが、十分に伝わっておりませんでした。

(2)作業の管理不足

委託先内で、サンプリングでの作業品質調査や管理者の同行による作業状況調査を、定期的に行うなど、作業管理の取り組みが十分ではありませんでした。

(3)作業報告書の管理不足

弊社が作成した作業報告書が不正防止に十分に配慮した設計となっておらず、また、作業報告書をチェックする際も偽装などの不正発見を意識しておりませんでした。

3. 今後の調査について

これまでに交換作業を行った全件名、約16万件について作業報告書に貼付されている結果記録用紙を確認したところ、手書きで直し偽装されたものは見つかっておりません。
今後、これまでに作業を行った約16万件について、作業報告書に貼付されている気密試験結果記録用紙の実施日時や測定データ、測定器ID等を照合し、同じ記録用紙が使用されていないか確認し異常が見つかった件名については、担当した作業員に事情を確認いたします。なお、不正が疑われる件名については、お客さま宅を訪問し、圧力保持による気密試験等を実施し、安全性を調査いたします。
これまでの同ガス栓の交換状況は以下のとおりです。

項目 交換対象件数 交換作業済み件数 東京ガスライフバルTAKEUCHIが 交換作業済みの件数
件数 約45万件 約16万件 5,626件

4. 当面の再発防止策

今後の調査結果を踏まえ、原因の究明と抜本的な再発防止策を策定してまいりますが、同様の事態を発生させないために、当面の再発防止策として、既にお客さまとお約束している件名を除き、「空気抜き孔付機器接続ガス栓」の交換作業を一旦停止いたします。
また、グループ内でこのたびの事例を共有し、保安規程やコンプライアンスを遵守した基本作業を行うよう徹底してまいります。

5. お客さまのお問い合わせ先

「空気抜き孔付機器接続ガス栓」の交換作業済みのお客さまにおかれましては、ご不安な場合は以下のフリーダイヤルにお問い合わせいただきますようお願いいたします。

(1)フリーダイヤル 0120-526-900

(2)受付時間月~金曜日:9時~19時・土曜日:9時~17時(日曜・祝・年末年始除く)

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