三浦工業株式会社 東京ガス株式会社 大阪ガス株式会社 東邦ガス株式会社 平成29年8月1日
三浦工業株式会社(愛媛県松山市、社長:宮内 大介、以下「三浦工業」)、東京ガス株式会社(東京都港区、社長:広瀬 道明、以下「東京ガス」)、大阪ガス株式会社(大阪府大阪市、社長:本荘 武宏、以下「大阪ガス」)、および東邦ガス株式会社(愛知県名古屋市、社長:冨成 義郎、以下「東邦ガス」)は、「ベンチュリサクション技術」を採用することで、換算蒸発量※11,200kg/hのボイラでは日本で初めて低圧ガス※2仕様を実現した「ガス焚き小型貫流蒸気ボイラ※3SQ-1200ZL」(以下「本製品」)を共同で開発しました。 各社は、本製品を2017年8月から提案し、三浦工業が2017年10月より販売します。
小型貫流蒸気ボイラは、省スペース性に優れ、取り扱いについては「ボイラー技士」の資格が不要という特長があり、ビルにおける空調・給湯用途から工場における生産用途まで、幅広い分野で利用されています。
これまで、換算蒸発量1,200kg/hのボイラには、中圧ガス※4供給が必要でしたが、本製品は、「ベンチュリサクション技術」を採用することで、低圧ガス仕様を実現しました。 これにより、低圧ガスをご利用されるお客さまにも幅広くご利用頂くことが可能となります。また、エコノマイザ※5を改良し排熱の回収量を高めたことで、従来機よりも1%高い、クラス最高のボイラ効率※698%を達成しました。なお、低NOx性能および省スペース性といった従来機の優れた特長については、本製品においても同仕様を継続しています。
各社は、本製品を、低圧ガスをご利用のお客さまに幅広く提案し、高効率ガスボイラの更なる普及促進を図ることで、省エネルギーおよび環境への貢献に取り組んでまいります。
「ベンチュリサクション技術」とは、送風機吸込口に設置されたベンチュリ※7に空気が流れることで発生した負圧を利用してガス燃料が吸引され、バーナに供給できる技術です。従来機では、送風機の吐出側の圧力の高い部分にガス燃料を送り込んで、ガスと空気を混合していたため中圧ガスを必要としましたが、本技術を採用することで、大容量のボイラにおいても低圧ガス仕様を実現することが出来ました。中圧ガス配管が不要となるため、幅広いお客さまにご利用頂くことが可能となります。
今回、エコノマイザの構造を改良することで、燃焼ガスからの熱回収量が向上し、従来機よりも1%高い、クラス最高のボイラ効率98%を達成しました。
幅広い流量範囲でも安定した燃焼を可能としたベンチュリを新規開発(特許出願中)しました。この「ベンチュリサクション技術」により、高ターンダウン比化が困難な低圧ガスボイラの分野で、ターンダウン比※81:4を実現しました。低負荷領域において、ボイラのON/OFF回数を低減することで運転効率※9の維持が可能となります。
以上