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生活空間コンセプトvol.2「高齢者世代の住空間研究」
レポートの発行について

東京ガス株式会社
平成21年10月6日
広報部

 

東京ガス株式会社(社長:鳥原 光憲、以下「東京ガス」)都市生活研究所では、このたび、生活空間コンセプトvol.2「高齢者世代の住空間研究」レポートを発行しました。

都市生活研究所(http://www.toshiken.com/)は、1986年社内シンクタンクとして設立されて以来、都市で生活する人々が求める今後の暮らしについて調査研究をかさね、情報発信をしてまいりました。研究分野は入浴、料理、暖房、住まいのあり方、環境意識など、生活者の日々の暮らし全般にわたり、さまざまな角度から調査研究を行うことで、これからの豊かなライフスタイルの方向性や具体的な提案を行っています。
生活空間コンセプトvol.1(2008年10月発行)では、住宅の第一次取得層である30代と、第二次取得層の50代を対象に、暮らしに何を求め、どのような生活空間を望んでいるのかをレポートにまとめています。
今回は、第二の人生を充実させるために住まいとの関わりがより密接になる65歳以上を対象に、生活の基本を支える「食空間」と「浴室」に焦点を定め、その実態や価値観を探る調査に基づき住まいで実現したいニーズを発掘しレポートにまとめました。

 

生活空間コンセプトvol.2「高齢者世代の住空間研究」

背景と内容要旨

東京都の高齢者人口の割合は2015年にピーク期を迎え、およそ4人に1人が65歳以上の高齢者となることが予測されている。また、東京都が行った「高齢者の生活実態」の日常生活動作(ADL)の結果によると、約9割が「日常の生活はほぼ自分ででき、ひとりで外出できる」自立した高齢者であり、”元気なお年寄り”が増えて行くことが予測されている。
そのため、家での滞在時間が増えるリタイアメントした高齢者にとって、第二の人生を充実させるために住まいが果たす役割は大きく、安心・安全対策以上の充実が求められていると考えられる。
そこで、本レポートでは、65歳以上の高齢者を対象として、日常生活を支える2つの大きなポイントとなる「食空間」と「浴室」について研究を実施しニーズを探った。
高齢者を対象とした住まいの提案では、従来の安心・安全ニーズの今後の方向性に加え、心身ともに充実した高齢期の暮らしのために何が必要とされているか、広範な視点を持って生活実態や価値観を調査・分析し、高齢者が住まいで実現したいニーズを発掘している。

レポートの調査概要と内容要旨

[調査概要]
<食空間> <浴室>
■第1回アンケート調査(08年10月) ■第1回アンケート調査(08年7月〜8月)
  ・調査方法:web調査、訪問面接調査
・調査地域:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
・対象者:1,050名(30代および55歳〜84歳男女)
*2世帯住宅居住を除く、主に料理を担当する人
  ・調査方法:web調査、訪問面接調査
・調査地域:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
・対象者:1,050名(20歳〜89歳男女)
■訪問ヒアリング調査(08年8月) ■インタビュー調査(08年10月)
  ・調査方法:訪問ヒアリング
・対象者:65歳以上の男女12名
  ・調査方法:デプスインタビュー
・調査対象者:65歳〜81歳の男女9名
   
<食空間+浴室>  
■第2回アンケート調査(09年1月)  
  ・調査方法:web調査、訪問面接調査
・調査地域:東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
・対象者:975名(20歳〜84歳男女)
*60〜80代(300名)は被介護者でない者
   
[内容要旨](詳細は別紙レポート参照)
<食空間>
高齢者の食生活の実態や自宅での料理の意味等を家族構成別に調査。主として世帯数が最も多く、子どもが巣立つことによる変化が想定される「夫婦ふたり暮らし」の前期高齢者世帯を中心に、高齢者予備軍世帯や若年層世帯との比較を通して、高齢者が食空間で求めるニーズをまとめた。その結果、単に料理を作り食べるといった役割だけでなく、アイデンティティの確認や親しい人たちとの交流など、食を通じた様々な役割を求めていることがわかった。
<浴室>
高齢者の入浴実態に加え、入浴の意味や価値を探ることを通じて高齢者が浴室に求めるニーズをまとめた。その結果、これまでも言われている「安全入浴」だけでなく、高齢者は入浴に身体を温め、日々の体調維持に役立てたいという「身体の健康」や、入浴を通じて心を落ち着けたり、気持ちをリセットしたいという「気持ちの充実」を求めていることがわかった。
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