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都市生活レポート
子育て中の女性同士の「共食」
〜うちで一緒にごはんを食べよう!〜

東京ガス株式会社
広  報  部
平成15年3月26日


東京ガス(株)都市生活研究所では、このたび30代の子育て中の既婚女性に食生活と人間関係についてのアンケート調査を実施いたしました。
子育て中の女性同士の交流は、今に始まったことではありませんが、地域の女性同士の交流の一つの形態として、家で友人と行う「共食」に注目し、その実態を明らかにし、子育て期をより楽しく過ごすことができるよう一つの提案にしたいと考えております。
今回の調査によると、友人を自宅に呼んでお茶や食事を楽しんでいる人は全体の79.6%にも上り、子育てや家事についての情報交換はもちろん、テレビや友人の話題などでもりあがって、子育て真っ最中の仲間同士のコミュニケーションを深めているようです。
なお、本調査で取り上げる女性同士の「共食」とは、比較的家が近い友人を家に呼んで一緒に食事をするというカジュアルな集まりのことで、ホームパーティーと呼ぶような改まったものではなく、より日常的なものです。

■調査の背景
女性の就業率は、70年代以来着実に上昇しているとはいえ、結婚・子育て中の中断を経て子育て後に再就職するいわゆるM字型の就業パターンが主流であり、子育て中の女性の多くは、まさにそのM字の底に位置しているといえます。彼女たちのなかには、子育ての支援を受けられずに不本意に仕事を辞め家庭に入るケースもいまだ多いと考えられます。また近年、地域から孤立した家庭のなかで子育ての責任を一身に負わされた若い母親が、子育てを辛いものと感じ、育児ノイローゼに陥るケースや、子供への家庭内暴力に至るケースなど、社会的な問題として注目されています。そこで、子育て中の女性の交流が重要な意味をもつのではないかと考え、当調査を実施いたしました。

■調査概要
1.アンケート調査
調査時期:2002年10月
調査方法:郵送による質問紙留意法
調査対象:首都圏在住の30代の子育て中の既婚女性
当研究所のアンケートモニターより、乳幼児から小学生までの子供のいる30代の既婚女性から無作為抽出
発送件数:1000人
有効件数: 738人

2.訪問ヒアリング調査
調査時期:2002年8月
調査対象:首都圏在住の乳幼児から小学生までの子供のいる30代の既婚女性10人

■主な調査結果
第1章 30代女性の子育て意識
・子育て中の女性の66.3%が「自分は子育てを一生懸命している」と認識し、74.5%が「子育てを楽しい」と感じている。85.3%が「子育ての悩みを相談できる人がいる」というが、全体の43.4%は「今、子育てで悩みがある」、37.3%は「子供に暴力をふるう人の気持ちがわかる」という。肩こり、手荒れ、腰痛などを訴える女性が多く、70.9%が「友人と話す」ことでストレスを発散させている。
・夫が「よくする」育児分野は、「子供と遊ぶ」(55.9%)、「入浴させる」(53.3%)である。

第2章 食事作りに対する意識
94.8%の女性が「子供にきちんとした食生活をさせたい」と思っており、95.2%が「普段の食事作りをできるだけ自分で作ろう」としている。しかし、「普段の食事作りを楽しい」と感じている人は38.6%だけで、「後片付け」「献立」「揚げ物」を負担に思う。

第3章 女性同士の共食の実態
・家に呼んだり呼ばれたりして、お茶や食事を近所の友人と一緒にする人は85.5%
・友人とお茶をする頻度は2週間に1回〜1週間に1回、食事は頻度がやや少なくなる。
・「共食」をする理由のトップは「大人同士で話がしたいから」(74.0%
・呼ぶ人は、お茶のときは「子供の幼稚園・保育園が一緒」「家が近所」の友人が多く、食事のときは「自分の学校時代の友人」が最も多い。
・標準的な「共食」・・・平日の昼食に3組の母子を呼ぶ。友人の平均滞在時間は、お茶のときが2時間41分、食事を出すときは4時間51分。食事の料理数は平均4.28品、そのうち2.70品を自分で作る。当日の料理時間は1時間50分。平均予算は3251円。
・フルタイム勤務の場合の「共食」の特徴・・・土日に、自分や夫の仕事関係の友人を呼ぶ。夫も参加することが多い。専業主婦に比べ「共食」の頻度は少ないが、作る料理は1品多く、予算は4424円と高くなる。専業主婦の「共食」スタイルと根本的に違うといえる。
・メニュー決定時に重視すること・・・「おいしい」(97.1%)、「子供が食べられる」(83.4%)が第一の条件。続いて「作りなれている」(76.8%)、「見栄えがよい」(73.2%)「高度な料理技術がなくても作れる」(72.9%)、「人数が増減しても、量の調節ができる」「一度にたくさんの量を作れる」「前もって作れる」「手間がかからない」を重視する。
・メニュー決定には、「料理本」(55.3%)と「雑誌」(31.7%)を参考にする。
・家に友人を呼んで「共食」するための料理を7割強が楽しいと感じている。(73.2%
・友人を呼ぶとき、普段と変わったことは特にしない。(54.4%)掃除はやや念入りにする程度。(63.5%
・終了後、食器洗いや掃除を友人が手伝ってくれる(31.4%)後片付けを苦に思う人は4割程度。
96.3%の人が、友人の家に「共食」に呼ばれるのは「嬉しい」と感じ、呼ばれると9割以上が食べ物を持参する。
・友人の家でよく出る料理は、スパゲティ・パスタ、サラダ、カレー等。

第4章 女性同士の「共食」の評価
・友人を食事に呼んでよかったことは、「楽しかった」(98.5%)、「皆で食べておいしかった」(95.0%)、「自分の料理を友人が喜んでくれた」(89.7%)、「友人と仲良くなった」(88.8%)、「子供が喜んだ」(86.4%)、「自分の料理を友人が食べてくれた」(76.0%)、「ストレス発散ができた」(72.5%)、「最近話題の情報を得た」(70.4%)、「生活にメリハリができた」(66.6%)、「気持ちが前向きになった」(62.5%)、「子供に友人ができた」(61.4%)、「友人が増えた」(59.6%%)など自分の料理への友人の反応、人間関係の構築、子供同士の交流機会、そして精神面や情報面にも評価している人が多い。
・メニュー決定時に重視する項目によって、「共食」の評価の観点が違う。
メニュー決定で重視する
7因子(料理のメッセージ性、簡便性、見栄え、費用の節約性、料理の普段着性、量の調整のしやすさ、作る手間)から分類された3つのクラスターは「合理性重視派」「料理へのこだわり派」「何も重視しない派」である。
「合理性重視派」は、人間関係や精神面、情報の獲得、子供の交流機会という面で評価が高い。「料理へのこだわり派」は特に料理に関する評価が高く、人間関係に関する評価も高い。「何も重視しない派」は、特に高く評価したものはなく、今回の調査項目以外の価値を見出していると考えられる。
・「共食」の評価の6因子を全て評価するグループがある。
友人を家に呼ぶ「共食」の評価は、
6因子(新しいことに取り組むようになった、気持ちが前向きになった、料理への関心か広がった、子供の交流機会になった、友人と楽しめた、人からの評価に興味を持った)にまとめられ、ここから3クラスターに分類された。「6因子全てを高く評価する」クラスターは特徴的で、家に呼ぶ「共食」に積極的で、料理作りに前向きで、子育て意識が高く、性格が外交的で、さらに子供の頃母親が料理好きで外交的だったという特徴を持つ。
・友人の家で食べた料理を、家で作ってみた(56.6%)。理由は「おいしかった」から(89.5%)。
・家に呼んで「共食」を行う人の特徴(呼ばない人との比較)
専業主婦で子供が二人以上いる人が多い。性格が外交的で、人と話すことでストレスを発散させる。普段の食事作りが楽しいと思っており、母も料理好きで外交的である。

■「共食」の効用と提案
1.子育て中の女性同士の「共食」の効用

友人との「共食」は、楽しみの場、料理を披露する場、人間関係を作る場、子供同士の交流の場、新しい情報を得る場である。
友人との「共食」は、「大人同士で話がしたい」という欲求を満たす場である。
・友人との「共食」は、食べることを媒介として、話をして交流をはかる場である。
・友人との「共食」は、新しい料理に取り組む意欲を引き出す。
・友人との「共食」の楽しさは, 普段楽しいと思えない料理も楽しくさせる。

2.女性同士の「共食」を上手に行うコツ

子育て中の女性同士の「共食」の実態から、「共食」を上手に行って継続させていくような、いくつかの工夫がみられた。
呼ぶ側は頑張り過ぎない、呼ばれた側は小さな配慮をするといった呼ぶ側に負担が集中しないような工夫である。

・料理に時間や手間をかけず、メニューも普段と変わらずに。
・友人に手伝ってもらう。
・料理以外の準備も、特別なことをしない。
・後片付けを、皆で分担する。
・呼ばれたときは、何か手土産を。
・呼ばれたら、帰る時間に配慮する。

 

 

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